大正9年 山形市に生まれる。
昭和13年に家業の鋳物業を継ぎ茶釜制作一筋に打ち込んできた。
昭和26年に日展で初入選して以降、7回入選。斬新な造形と、地肌、地紋にも工夫を凝らした気品ある作品が評価されて数々の賞を受賞し、昭和36年に昭和天皇、昭和54年には皇太子殿下へ献上の釜を謹作。平成4年には勲四等瑞宝章を受章。
平成8年には山形県内在住者として初めて重要無形文化財・人間国宝(茶の湯釜)に認定された。
山形鋳物の知名度がほとんどなかった昭和30年代から東京都内などで展示会を開催し、優れた作品制作と合わせて山形鋳物の文化を全国に知らしめた。
平成21年6月23日 享年89歳
鉄と云う素朴な素材、自然の造り出した土と砂、形状と鋳肌の変化が醸し出す手仕事の温もりは限り無い魅力に満ちております。釜に魅せられ、此の極の無い仕事の世界に入って五十余年、自分なりに精進を重ねて参りました。図らずも平成八年重要無形文化財保持者の認定を受け、此の伝統工芸の世界に身を置く私にとって生涯を掛ける仕事になりました。